現場の声
技が勝つ。
私たちが挑むのは程度の差はあれ、「難しい土地」です。
難工事になることがほぼ確実な土地です。
AXTにはさまざまな分野で経験豊富なプロがいて、問題解決に向け走ります。全員が違うスキルを持ちながら、同じ視線で考えます。
しかし、心構えだけでは難工事がスムーズに進むことはありません。
最終的には現場での経験と技術の裏付けがなければ工事は止まってしまいます。
絶対に欠かせない現場スタッフを2人紹介します。
現場監督一筋で40年無事故。
平田浩士

高校卒業後、東急建設に就職。
65歳定年で退職するまで現場監督一筋。
一戸建て木造住宅から始まり、鉄筋集合住宅、ホテル、高層オフィスビルまであらゆる工事の現場監督を務め、重大事故は一件もなし。
無理難題だらけの仕事もたくさん手掛けました。
今考えればよくあんなことを、と思ったりします。
四谷で14階建のホテルを1年で建てたことがあります。普通の進め方では絶対に不可能です。思いついたのが1階と8階から同時に施工(コンクリート打設)を行うことでした。冷や汗をかきながらの現場でしたが、うまくいきました。
青森の高級旅館を1年半で仕上げたこともあります。青森は冬、雪が積もります。しかも現場は海辺でした。できるわけがないのですが、工期は決められていましたから冬も工事を続け完成させました。
現場監督で大事なことは4つ。安全、品質、工期、利益です。当たり前のことに聞こえますが、常にこれを念頭に置いています。
もうひとつとても大事なことは現場近隣の方々にご理解いただくことです。工事の際、音、振動はいくら注意していても不愉快に感じる方はいらっしゃいます。最終的にお叱りいただいた方々と仲良くなること。これができなくては現場監督ではないと思っています。
伝説の春山さん、超スーパー大工。
春山秀樹

18歳、建具屋で修行。20歳から寺大工修行、その後一人親方となり、建築に関する仕事は全て経験。
あらゆるハウスメーカーから依頼を受ける。
三井ホーム、スウェーデンハウス、大和ハウス、積水ハウス、パナホーム、トヨタホーム、住友林業…
旭化成で1万3千人の登録大工の中から2年連続認定制度でトップにランクされたが、春山の指名が多すぎて認定制度廃止。その後、仕事の幅が広がり、春山工務店を立ち上げ、間組、長谷工、大成建設等ほとんどの大手・中堅ゼネコンの仕事を受注。現在も毎日現場に立つ。
自分で言うのはおかしいのですが、大工の世界ではずっと最高の仕事をしてきました。まわりからはこの世界でいうスーパー大工に超を付けて、「超スーパー大工」だの「伝説の春山さん」と呼ばれていました。「なぜあのスピードで最高に綺麗に仕上げることができるのか」と不思議に思われていたようです。大工の仕事だけではなく、建築の現場のことであればなんでもできます。どんなことでもできないと言いたくない。今でも新しいことがどんどん出てくるので常にアップデートしています。仕事は一生勉強です。
昔は現場のことは全て覚えて、みんななんでもこなしたものです。今は分業が進んでしまい、大工も取り付け屋のようになってしまいました。現場で予期せぬことが起きた時に応用が効きません。
ここまでの仕事ができるのは最初に修行に行った先のお陰です。無我夢中で働き、どんな仕事も覚えました。そこで徹底的に仕込まれたことがその後に繋がっています。建具屋だったので、細かく綺麗に仕上げることを覚えました。昔は職人は「出」で決まったんです。なんでもやりました。一戸建てであれば著名人、財界の方の家、面白いので言えば和室のあるモデルルーム。旅館、料亭も手がけたものは全国にあります。変わったところでは、ビル1棟30店舗、全てのテナントの内装を1ヶ月でとか、成田空港開設時に空港内全ての天井を8ヶ月で張るというものもありました。
私は建築に関わることであれば新築、内装、リフォーム、配管、なんでもできます。早く、綺麗に、残業しないでしっかり稼ぐ。これが私のモットーです。
今、難しい現場の仕事をこなせるのは、これまでの積み重ねがあるからです。

